コラム ワインと健康

ブドウ由来レスベラトロールの秘密

皆さんは レスベラトロール というキーワードをお聞きになられた事はありますか?

これは植物由来の栄養素なんですが、なんでも赤ワインと関係が深いみたいです。

本日はその注目の成分、レスベラトロールについてご紹介します。

 

レスベラトロールって何?

そもそも、レスベラトロールって一体何なのでしょうか?

レスベラトロールは、ブドウの皮や種子、葉や茎、落花生の種皮などに含まれるポリフェノールの一種。
1939年に北海道帝国大学の高岡道夫氏が、有毒植物バイケイソウから、レゾルシノール構造を持つ抗酸化物質を発見したことに由来する。

なんと、日本の方が発見したものなのですねー。日本人は知ってなきゃいけない事実です!

その後、1976年には、「ファイトアレキシン」としても報告されます。

ファイトアレキシンとは、食害や病原菌の感染に遭った植物が新たに合成する、抗菌性物質のこと。

要するに、植物がなにかストレスを感じた時、自分の体を守ろうとする防御反応のことです。
植物の防衛反応成分を人体にも活用できたら、なにやら効きそうな気がしますよね。

それがこちら。

レスベラトロールはイタドリの根にも多く存在します。
日本では古くから漢方の「虎杖根」として炎症や火傷などに使われてきたことで有名です。
海外では、このイタドリ由来のサプリメントも多いようですが、日本では医薬品にあたるので、健康食品としては使えません。

イタドリこのように発見されてきたレスベラトロールですが、最初の頃はそんなに有名な成分ではありませんでした。
しかし、ある研究論文の発表を機に、その存在感が一気に高まります。

 

フレンチ・パラドックス

赤ワインの健康効果について語る時、必ず出てくるがこのキーワード「フレンチ・パラドックス」です。
1992年にフランスの科学者セルジュ・ルノー博士が発表した内容です。

いまか25年以上も前の話になります。

その当時、フランス人は肉食が中心で、チーズやバターなども多く摂取していました。
これらの動物性脂肪を多く取っていると、普通であれば動脈効果や心疾患系の病気になりやすく、死亡率が高くなるはずです。

ところが、フランスでは、同じように動物性脂肪を多く摂取するデンマークやドイツに比べると、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)による死亡率はそれほど高くありませんでした。
この矛盾をフレンチ・パラドックスと呼びます。

この研究結果から、ルノー博士は、『フレンチ・パラドックスはフランス人が大量に飲むワインに起因する』という結果を導き出したのでした。

 

 

この研究結果が発表され、さらに、ワインにおけるレスベラトロールの存在も報告され、赤ワインとレスベラトロールの関係について、一気に注目が高まっていったのでした。

 

赤ワインとレスベラトロール

レスベラトロールを多く含む食品と言えば「ブドウ」です。
ゆえに、このサイトは、「ワインとブドウの健康パワー」を謳っています。

レスベラトロールはブドウの中でも、果皮やタネ、葉や茎に多く含まれています。

だから、皮や種も一緒に漬け込み熟成させる手法を採る  赤ワインの方がレスベラトロールの含有量が多い ということになります。
(白ワインは、皮や種は避けて熟成させます。)

 

それでは、赤ワインであればどんな種類でもレスベラトロールがたっぷり含まれているのでしょうか?

実は、同じ赤ワインでも、1リットル中に含まれるレスベラトロールの量は、0.2mg〜5.8mgと大きく差があるのです。

それはなぜか?

先述のように、レスベラトロールは植物のストレスに対する防御反応であるファイトアレキシンなので、厳しい環境で育てられたブドウであればあるほど、レスベラトロールの含有量が多くなります。

なので、ブドウの品種で言えば、ピノ・ノワールやネッビオーロに多く含まれる傾向があるようです。

 

 

 

レスベラトロールの最新情報

近年、ブドウ由来レスベラトロールについて、世界中の学者が様々な研究を行なっています。
中でも、人体への影響について実験した研究論文が数多く発表されています。

レスベラトロールで肥満抑止!?

S.Timmer博士らの実験によると、


肥満男性と健常人によるランダムなグループに対し、レスベラトロールを毎日150mg、30日間経口摂取した。

その結果、先述の長寿遺伝子(サーチュイン)を活性し、炎症マーカー、肝臓資質、血圧、血糖値が低下した。これは、カロリー制限と類似の効果があることを証明した。

出典: S.Timmerら Cell Metabolism,14,612-622(2011)

なんと、レスベラトロールで肥満が抑制されてしまう? そして、それはカロリー制限と同じ?
という事は、どれだけ食べても、レスベラトロールを毎日摂取すれば太らない?

なーんて事はありません!(笑

この実験にもあるように、もともと肥満だった方に、毎日レスベラトロールを大量に摂取してもらった結果であって、普通の人がめっちゃ食べたら、それはオーバーカロリー太るだけであることはいうまでもありませんのでご注意を。

 

レスベラトロールで血流改善!?

R.H.Wong博士らの実験によると、

19名の肥満男性と閉経女性に、ランダム、クロスオーバーにレスベラトロールを投与したところ、上腕動脈の血流がよくなったというデータが採れた。

出典: SR.H.Wongら Nutrition,Metabolism & Cardiovascular Diseases.21,851-856(2011)

これにより、心臓や血管内皮細胞の機能改善が証明された。というものです。

しかし、これも上記の肥満防止同様、レスベラトロールだけを摂取していれば、いつも血液サラサラで健康、というわけではないですよね。

やはり普段のお食事や、適度な運動習慣により、バランスのよい健康は作られるものです。

 

いかがでしたでしょうか?

奇跡の成分、レスベラトロールの人体への効能については、まだまだこれから研究が必要な分野です。

しかし、そのレスベラトロールの恩恵を感じながら美味しいピノ・ノワールのグラスを傾ければ、あなた自身の健康への意識が高まるのは間違いないでしょう。

健康は、「栄養+適度な運動+休養」で作られていることを意識して、レスベラトロールとも向き合ってみませんか?

NORIZO
私はブルゴーニュのピノでRSVを摂取している気分です!

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